2011年07月10日

わかりやすさ。

昨日のサイエンスカフェの後、すこし加納さんと
お話しする時間がありました。

以前に京都で、アートとサイエンスをテーマに
イベントをされていたのでそのことを伺いたかったので。

すると、PCを取り出して、その様子の動画を
見せていただけました。

ある科学現象をすべての人に分かってもらう方法は
ないかということで、アートとのコラボに至ったそうです。
画像はとても興味深く、参加できたよかったと、後悔の
念がわきました。

動画のあと、加納さんが、科学者にわかりやすく説明して
とリクエストすると、専門用語じゃなくって、すこし簡単な言葉を
用いるだけであるとか、たとえ話を使ったり程度で、
それが限界だと言われました。
その壁を越えるため、アート関連して何かできないかとのもくろみが
あるそうです。

僕も学生時代や働き出して以降、わかりやすく説明するようにとの
リクエストの中に、「小学生でもわかりやすく」というフレーズによく出会います。
けれで、このフレーズには、とても違和感というか、拒絶感に近いような
感覚をいつも覚えます。
小学生でもわかりやすくというのは、聞こえはいいですが、とても
曖昧で定義に乏しい表現だし、言外に専門用語を避けてという
メッセージしか入っていないように感じていました。

昨日、加納さんのお話を伺って、その違和感が間違っていなかった
と感じました。

ほんとうの「わかりやすさ」というのは難しいですが、それは
単純に「小学生にも」なんて、軽々しいものではないと思います。

たとえ小学生相手であっても、その相手にやる気があって、本質を
理解してもらいたいのであれば、懇切に、基礎知識から初めて、
きちんと最終の形まで理解してもらうことに、時間をかけることも、
わかりやすさの1つだと思います。

受けのいい「わかりやすさ」に惑わされて、ますます本質から
遠ざかってしまっているのではないかと、自己反省も兼ねて、
昨日のカフェから学んびました。


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Posted by 和歌山サイエンスカフェインフィニティ at 19:55│Comments(0)スタッフ日記
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